分散投資の大切さを改めて実感

先日米国にて5月雇用統計の発表がありましたが、予想以上に良い結果が発表されました。

インフレ再燃懸念も相まって、市場はネガティブサプライズと捉えられて株価が大幅に下落する結果に。

今回の結果を通して、改めて「分散投資」の大切さを再確認することになりました。

  

良いニュースが「悪いニュース」に

アメリカの5月の雇用統計は次のような結果になりました。

4月実績5月実績市場予想との比較
非農業部門雇用者数17.9万人
(修正前:11.5万人)
17.2万人+8.7万人
失業率4.3%4.3%±0.0%
平均時給(前年比)3.6%3.4%±0.0%

当初市場は以前よりも雇用も冷えてきていることを踏まえ、雇用者数が大幅に減少すると見込んでいたようですが、フタを開けると予想以上の良い結果に。4月実績もプラス方向に修正されました。

失業率、平均時給は市場予想と一致。変わらず米国の強さを実感します。

ご覧のように良い結果になりましたが、雇用統計とは別にもう一つ重要な指標があります。

  

インフレ率の上昇懸念が再発

もう一つ大切な指標となること、それが「インフレ率」です。

インフレが落ち着いている中で雇用統計の結果は良ければ、さほど株価に大きな影響はなかったでしょう。しかしながら今回はイラン戦争での供給懸念が残っております。

事実、ホルムズ海峡閉鎖による混乱により、世界中の供給不安で物価高が再燃しております。

Investing.comの「米国 消費者物価指数(CPI/前年比)」の推移によると、1年間2%台で維持されていましたが、3月より3%以上に上昇し始めました。

出典先:https://jp.investing.com/economic-calendar/cpi-733(米国 消費者物価指数(CPI/前年比)/『Investing.com』より)

直近5月の発表によると、4月のCPIは3.8%で今後再び4%を超えそうな形相。

このような状況下で政策金利を下げてしまえば、物価高の歯止めが止められなくなり、一般消費者の日常生活が更に苦しくなりかねません。

今後利上げが再開するのではといった投資家界隈の懸念が広がり、今回良いニュースだったのがネガティブサプライズになりました。

  

半導体株は短期的に大幅下落

ここ数年間にて半導体株は注目が続いていました。

イランとアメリカ&イスラエルの紛争が始まった2月当時、一時的に半導体株指数は下落したものの、暫くすると悪材料が出尽くし、AIブームが続くと見込まれて急上昇。

米国市場は割高な状況が続いているにも関わらず、再び上昇し始めた相場に乗り遅れまいと、半導体株を中心に投資資金が集まりました。FOMO(Fear of missing out)の心情を持つ投資家が多い印象を持ちます。

しかしながら結果として、今回の雇用統計の発表に影響してSOX指数は-10%以上大幅に下落。SOX指数をベンチマークに3倍のレバレッジをかけた「ディレクション デイリー半導体3倍レバレッジETF($SOXL)」に関しては、-30%以上暴落する結果になりました。

前回好景気に沸く中でレバレッジをかけて投資されている方が増えていることをお話しましたが、そう考えると今後もボラティリティは高まりそうですね。

  

分散投資こそ安心して資産運用を長期継続できる

今回の結果を受けて、いかに「分散投資」こそが安心して長期で資産運用を続けられるのかを改めて実感しました。

AIがトレンドだからといって半導体株に全ツッパすることで、今回のような予想外のネガティブサプライズの影響を受けては、安心した資産運用ができないと感じます。

その後半導体株の株価はある程度戻してきましたが、今後も上昇し続けるか否かは誰にも分かりませんからね。

全世界株($VT)、米国株($VTI)、S&P500($VOO)にも半導体株は含まれていることが多いため、基本的には特定ジャンルに投資する必要性が限りなく低いです。

とはいえ、どうしても特定ジャンルの株に投資したいのなら、投資割合をミニマムに落として運用することが大事です。今回のような大幅下落に遭っても影響を最小限に抑えられます。

長期運用にあたって分散投資は必要不可欠。自分自身のリスク許容範囲を把握した上で資産運用することを心がけましょう。

  

  

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